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団体について

 
 1980年に発足した、日本で初めての公的機関の情報公開法の立法に専門的に取り組むため「情報公開法を求める市民運動」が、情報公開法の制定を受けて組織改編し、1999年に現在の名称になりました。

 情報公開クリアリングハウスは、公的機関における市民の知る権利の保障をミッションに、制度を活用する市民、研究者、弁護士など公的機関の情報公開に長年取り組んできた人を中心に、公的機関に対する市民の知る権利の保障を求めて活動を続けています。

 

 情報公開クリアリングハウスのめざすもの

 私たちが政府や自治体、国会議員、地方議員が何をしているのかをよく知ることができる社会であることが、民主主義の根幹です。政府や自治体、議員が何をしているのかを知らずに、選挙で首長や議員を選ぶことは、目隠しをしたまま手探りで選択するに等しい状況です。民主主義においては、情報公開を求める権利は私たちの基本的権利です。

 日々、政府や自治体、議員の問題が報道され、また日常生活の中でも問題に行き当ることがあります。これらの問題・課題は、閉ざされた扉の向こうで物事が決まり進められていくことに多くの場合原因があります。このようなあり方は、問題を引き起こすだけでなく、本来は主権者であるはずの私たちが、政策や意思決定の過程から排除され、決まったことを知らされるという、当事者参加と関与を弱める原因でもあります。

 情報公開を進めることは、閉ざされた扉の向こうで決めることから、情報公開を前提としたものごとを決める社会へ、そして公開された情報を基に市民が参加できる社会への転換をしていくにほかなりません。

 そして、情報公開は権利を主張しているだけでは、なかなか実現しません。どのようにその権利を具体化し、実践し、社会を変える力にしていくかが重要です。私たちは、すべてのことはできませんが、情報公開制度や公文書管理制度、秘密保護制度、個人情報保護制度、公益通報者保護制度など、情報と市民の関係にかかわるさまざまな制度について、知る権利が保障されるために何が必要かを考え、調査し、提案し、支援する活動をしています。

 誰かにお任せではなく、情報の公開を求め、社会に参加する市民が増えることは、政府や自治体がより開かれた、アカウンタビリティが徹底された組織にしていくためには欠かせません。市民と政府や自治体の相互作用で、よりよい社会になることを目指しています。

 

 情報公開クリアリングハウスの活動

  • 制度の運用や政策課題の調査

 情報公開や公文書管理、秘密保護など様々な制度があり、課題・問題があります。実際に何が起こっているのかを、情報公開制度を利用する市民の経験や私たち自身の経験を蓄積するとともに、政策的に何が問題・課題であるのかを、政府や自治体の持つ一次資料に当たって調査を行い、問題や課題を見える化しています。経験・事例の蓄積と、それを大きな政策の枠組みの問題としていくためのつなぎとして、制度の運用や政策的な課題の調査活動をしています。

  • 意見表明・提案

 制度の運用で個別具体的な問題が起こった場合、調査等の結果新たな問題提起をする必要がある場合などは、積極的に意見表明を行っています。また、意見を述べるだけでなく、データや一次資料に基づいた提案を行い、実現に向けて政府や自治体、議員などに問題・課題を知ってもらうだけでなく、どのような解決が必要かを理解してもらうよう活動しています。

  • 制度利用の支援

 情報公開制度や、個人情報保護制度は、情報の公開・開示を求める市民の存在がなければ、情報が出てきません。制度を利用したい、あるいは利用している市民やNPO、報道機関、ジャーナリスト、研究者などの支援を行っています。具体的には、相談を受ける、制度の使い方のノウハウを伝える、公開された文書がどのような意味がありどのように使えそうかについての助言、どのような情報の公開を求めると意味がありそうか、非公開等になった場合の不服申し立てなど、個別に相談を受け、支援を行っています。また、制度利用者向けに、「講座 情報公開を使う」も定期的に開催しています。

  • 情報提供・情報発信

 シンポジウム、フォーラム、勉強会などを開催して、情報提供・情報発信を行っています。また、講師の派遣の依頼を受けて各種会合、研修などの講師も行っています。また、会員向けには「情報公開DIGEST」を発行しています。

  • 制度の活用

 情報公開クリアリングハウスは、調査活動の一環として積極的に情報公開制度を活用しています。また、非公開案件については、不服申し立てや情報公開訴訟を提起し、新たな判断や政策的な課題を浮き彫りにさせるような争訟を自ら行っています。

  • 情報収集・アーカイブ

 情報公開制度や公文書管理制度、秘密保護制度などに関する情報を収集し、蓄積をしています。一部は、web上でも提供しています。また、プロジェクトとして特定分野の情報を特に収集することもあります。現在は、福島原発事故に関する公文書を情報公開制度により収集し、アーカイブとして公開しています。



 

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