政府・東京電力統合対策室等の活動にかかる情報の保存・管理についての要望

リリース
2011年12月22日

 2011年12月22日付で、別紙の通り政府・東京電力統合対策室の関係文書の保存・管理についての要望書を、内閣総理大臣、内閣府特命担当大臣(原子力行政)あてに送付しました。
 要望の背景は以下の通りです。

  1. 政府・東京電力統合対策室等は、原発事故の司令塔的な役割と対外的に説明されてきていますが、その保有文書等には政府の文書(公文書)、東京電力の文書(民間事業者の文書)と2種類あると考えられます。
  2. 当会関係者が情報公開請求したところ、この対策室等にどのような文書があるのかについて、それを記録した情報が存在しませんでした。どのような文書があるのかを客観的に記録したものがない状態で、対策室は解散したと考えられます。
  3. 以上の経緯からは、今後、対策室等がどのような活動を行っていたのか、どのような判断が行われていたのか、それがどのような情報に基づくのかについて、全体像を表す記録が失われる可能性が高いと考えられます。

 そこで、早急に対策・対応を講じて、対策室等の活動の全体像を示す情報の管理・保存を行うよう、要望をすることにいたしました。また、公文書管理法が2011年4月に施行され、その規定に基づく内閣総理大臣の権限を行使することもあわせて要望することにいたしました。

以上

 ※政府・東京電力統合対策室等の活動にかかる情報の保存・管理についての要望(2011.12.22) PDF


 2011年12月22日

内閣総理大臣 野田 佳彦 様

内閣府特命担当大臣(原子力行政)  細野 豪志 様
 

政府・東京電力統合対策室等の活動にかかる情報の保存・管理についての要望

特定非営利活動法人情報公開クリアリングハウス
理事長  三 木  由 希 子

 当会は、市民の知る権利の擁護と確立を目指して活動する特定非営利活動法人です。
 福島第一原子力発電所の事故をめぐり、原子力災害対策本部、その元に政府・東京電力統合対策室(旧「福島原子力発電所事故対策統合本部」、以下、統合対策室)が設置され、事故対策が行われてきましたが、2011年12月16日をもって解散すること、新たに「政府・東京電力中長期対策会議」を設置するとの発表がありました。
 この状況に対し、重大な懸念を持っています。
 2011年10月23日付で「福島原子力発電所事故対策統合本部、政府・東京電力統合対策室の行政文書ファイル管理簿ないしそれに類するもの(行政文書の保有状況のわかるもの)」について情報公開法に基づく開示請求を行いましたが、2011年11月29日付けで「文書を作成しておらず、不存在のため不開示とした」とする決定がありました。行政文書ファイル管理簿だけでなく、行政文書の保有状況の分かるものも存在していないということは、どのような文書が作成・取得され、行政文書として保存、管理されているかを客観的に記録したものがないということであります。
 また、統合対策室は事故対策の司令塔の役割を担うものとされ、政府、東京電力双方の文書が存在していたと思われます。しかし、司令塔としてどのような文書を「公文書」として残すのかという統合対策室としての文書の管理・保存の仕組みがなければ、解散とともに東京電力の文書はそのまま東京電力に引き上げられ、統合対策室の文書はその活動の全体像を表さないものになります。
 このままだと、統合対策室の活動について、その全体像を示す文書が体系的に残されない事態に陥りかねません。
福島第一原発事故をめぐっては、事故直後からリアルタイムの政府・東京電力の情報公開、情報提供のあり方にはさまざまな問題が指摘されているところです。これに加え、文書管理が適切になされていないと、福島原発事故について事後的な検証も困難な状況が生じます。このことは、政府の説明責任は果たされないということを意味します。
 原発事故にかかる負担(コスト)は、事故の収束や賠償等に伴うコストが国民負担か電力料金という形の消費者負担になるのみならず、市民生活への影響という負担を強いており、すべて市民生活そのものに転嫁されることになります。この構造は、事故が起こってしまった以上は変えることができないものであり、そうであれば、政府、東京電力は、事故とその後の対応について体系的な記録を残し、それを「国民共有の知的資源」としなければなりません。
 以上のことから、下記の点を要望します。

  1. 政府・東京電力統合対策室(「福島原子力発電所事故対策統合本部」も含む)の活動にかかる文書(あらゆる媒体のもの。以下同じ)は、東京電力が作成・取得したものも含めて、「公文書」としてすべて保存・管理すること。
  2. 解散した政府・東京電力統合対策室(「福島原子力発電所事故対策統合本部」も含む)の活動にかかる文書と思慮される文書の範囲を確定するため、文書の廃棄・消去を禁止し、個人メモも含めてすべてをいったん集約し、その上で活動に対する説明責任を果たすために必要な範囲を公文書として、早急に公文書管理法の規定に基づく管理体制を整備すること。
  3. 内閣総理大臣は、公文書管理法第9条第3項の規定に基づき、前2項目を適切に実施するため、早急に行政文書の管理状況の報告・資料の提出を担当大臣に対して求め、また、職員に実地調査をさせること。
  4. 前項の調査・報告等を踏まえ、必要があるときは公文書管理法第31条の規定に基づく勧告を行い、勧告の結果とられた措置について報告を求め、それを公表すること。

以上


 ◆連絡先
特定非営利活動法人情報公開クリアリングハウス
〒160-0008 東京都新宿区三栄町16-4 芝本マンション403
TEL.03-5269-1846 FAX.03-5269-0944

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