【ブログ】情報公開請求書は「受理」ではなくで「受付」ですから 近畿財務局さん


 いつもは霞が関にある本省中心に情報公開請求をするので、地方の出先機関に情報公開請求することはまれです。ただ、この間、必要があって近畿財務局に情報公開請求をしていて、20年前ですか?という対応にちょっとびっくりというか、請求者に不利益を与える対応にちょっとむむっと思うので、書いておこうと思います。

 マニアックですが大事なことで請求者が理解しておいた方がよいことに、情報公開請求書はとにかく受け付けられなければならないということがあります。受け付けて、例えば形式的な要件を満たしていないとか、請求対象情報の特定が不十分な場合は、「補正」を求められたり、あるいは請求対象情報の特定のためにやり取りをして、必要な修正や補記をしたりします。

 また、国の場合は、一請求につき300円の開示請求手数料がかかりますが、一請求とは請求書一枚という意味ではないため、自分の請求の請求件数が何件とされるのかは、文書の特定を行政機関で行ってもらわないとわからないことがあります。複数件に請求件数がなった場合は、開示請求手数料の「追加納付」を求める補正が来ます。

 「補正」が求められてから補正が終了するまでは、開示請求期限のカウントダウンが止まりますので、求められたらさっさと応じてしまう方が得策です。補正の内容に疑義がある場合は、そのことは調整をした方がよいですが、何もせずに補正に応じない場合は、請求が却下(要件を満たしていないので門前払い)となります。

 近畿財務局は、こういう情報公開制度では当たり前だと思っていた手順とは違う事務処理をしているようです。最初に情報公開請求したときに電話があり、請求件数が複数になるかもしれないから、請求件数を特定して開示請求手数料の追加納付があってから「受理します」といわれて、目がテン。今どき「受理」なんて久しぶりに聞いたよ…。行政手続法ができて、それはなくなったのではなかったですかと(戸籍法とかは別ですけど)。

 電話口で、請求書は郵便を開封して確認した段階で「受け付け」ないとだめでしょう、受け付けた上で、請求件数が複数に分かれて追加の開示請求手数料が発生する場合は、「補正」をすることになるのでは、と丁重に「受理」とすることはお断りさせてもらいました。その後、請求書は電話があった日付で受け付けられ、一方で、開示請求手数料の追加納付を求める補正は届かず決定になりました。うっかり「受理」なんて説明を真に受けた人は、請求書が形式的には受付されているにもかかわらず、ただただ決定期限をずるずる先延ばしされてしまいますので、気をつけましょう(このこと自体、違法です)。

 さらに追加で情報公開請求を近畿財務局にしたところ、再びもろもろあって電話をいただき話していたところ、まだ「受理」という言葉を使っていて、さらに脱力。近畿財務局はいまだに「受理」という概念で行政手続をしているのでしょうか。一応、財務省本省は「受理」という概念を情報公開請求手続では使っておられないと思うのですが…。そろそろ「受理」という20年以上前の世界から、現代的行政手続の世界に来ていただけないものでしょうか、近畿財務局さん。

 そして、よく相談を受けるものとして、情報公開請求したが文書がないとか、ホームページで公表されているからと言われて、請求書をそれとなく出しにくくするようなことがあります。ホームページで公表されている場合も、それ以外の情報を行政機関が保有している場合がありますので、公表されている以外の情報へのアクセス機会を制限するような説明は、親切心からであっても請求書の提出をしにくくなるような働きかけは、本当は問題です。

 とにかく、請求書に必要事項が記入されていれば、必ず行政機関は受け付けなければならないので、そのことは請求者は理解しておいた方がよいです。もちろん、請求をが受付けられた後に補正を求められた場合や、請求内容について特定を進める必要がある場合などは、できる範囲で協力をしたり、あるいは行政機関に情報提供を求めて特定を進めるなど、やり取りはきちんとしましょう。必要な補正に応じなければ、請求が却下されますし、請求者は請求に関連して何をやってもよいということにはならないので、社会常識的な程度の節度は必要ということは言うまでもありませんが。

 そして、このホームページ上で公表している情報については、東京都は情報公開請求権の対象外とする情報公開条例改正を予定しています。これは、実際の請求手続をしている請求者の直面する場面を考えると、かなり問題のある運用がまかり通る可能性がある改正です。請求者のことを考えているようで、実際を知らないとこんな想像力が欠如した改正を発想するのだろうと思いますが、これについては改めて書きたいと思います。(三木 由希子)

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