日本政府がUNSCEARに提供した情報

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 2014年4月2日に、原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)の報告書について国連広報センターからリリースが出された。

 「福島での被ばくによるがんの増加は予想されない。最も高い被ばく線量を受けた小児の集団では甲状腺がんの低いリスクがある」とするものだ。

 http://www.unic.or.jp/news_press/info/7775/

 詳細報告書(英語)
 http://www.unscear.org/docs/reports/2013/13-85418_Report_2013_Annex_A.pdf

 2013年5月の第60回国連総会にUNSCEAR報告書が提出されているが、以下に日本語訳されたもの(日本医師会総合政策研究機構による仮訳)が掲載されている。(東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議第4回配布資料)

 https://www.env.go.jp/chemi/rhm/conf/conf01-04/ext01.pdf

 UNSCEARでの検討に対しては、どのような情報が根拠となっているのかがかねてから問題になっていた。そこで、日本政府が情報提供したものを確認するために情報公開請求を行った。請求文書の特定に際して、ドッジファイルで9冊資料が存在すること、その中には個人の被ばく線量データが相当枚数含まれていること、公表資料も相当程度含まれていることの説明が原子力規制庁よりあった。そこで、公表資料を除いたものを特定してもらい、かつ、個人データについては個別線量等が非公開になることが予想されたため、文書としては特定するが、サンプル的に対象となる文書の一部の開示を受けることで調整をした結果入手したのが、以下の文書類だ。
 
 以前から知られている通り、事故対応を行った作業員、自衛隊、警察、消防についてはデータの提供をUNCEARは受けており、県民に関する一次情報は甲状腺検査(23)、職員からの摂取に関する調査(53)・(54)である。

 これら以外は、①日本政府による公表情報、②認証済みの日本国内の情報源に要請したデータセット・補足情報、③国際機関等の計測データ、④他国が実施した計測データ、⑤査読付き学術誌に掲載された情報や独立分析、⑥NGOによる計測値、を情報源としていることが、2013年5月の報告書からわかる。②については、どのようなところから情報提供を受けているのかは不明だ。

 2011年時点では、原子力安全委員会に以下のワーキンググループが設けられていたが、1回開催したのみでその後の情報はない。
 
原子力安全委員会放射線防護専門部会UNSCEAR原子力事故報告書国内対応検討ワーキンググループ 配布資料
http://www.nsr.go.jp/archive/nsc/senmon/shidai/houkokukenWG/houkokukenWG01/index.htm

 また、以下の文書のうち「Group D Request」がタイトルに含まれる一群が、UNSCEARからの情報提供の要求と、それに対する回答と思われる。どのような要求があったのかは非公開、回答内容は公開という扱いになっている。各文書の番号(1)、(2)、(23)(53)~(55)は部分公開で文書は出ているが、内容は黒く塗りつぶされている。

【情報公開文書】 

(1)作業者の個人被ばく線量データ(Dec2011(revised)) 【トータル73枚、開示受けたのは5枚】
※データの行で不鮮明な先頭見出しは
 persnalID(provisional)/CompanyID(provisional)/Affiliation/Age/APD Value 2011/12/01~31
 /Internal Exposure Dose per Month

(2)作業者の個人被ばく線量データ(March2011 to April2012(Proivisional Dose)revised) 【トータル枚数は182枚 開示を受けたのは5枚】
 ※データの行で不鮮明な先頭見出しは
  Employer/Age at end of April,2012/External Exposure(mSv), March 2011 to April 2012
  /Internal Exposure(mSv), inhale on March 2011 to April 2012
  /Internal Exposure(provisional)/Cumulative External Exposure
  /Cumulative Internal Exposure/Total Exposure March 2011 to April 2012

(3)RepresentativeDose Measurement Record(2012/3/15から2012/3/31)
(4)作業者の個人被ばく線量データ(内部被ばく100mSv超過12名)
(5)行動調査 内部被ばく100mSv超過12名
(6)行動調査 内部被ばく100mSv超過12名への再質問
(7)事故対応者の個人被ばく線量データ(警察庁)
(8)回答フォーマット原子力安全委員会事務局作成に対する警察庁回答
(9)回答フォーマット原子力安全委員会事務局作成に対する消防庁解答
(10)事故対応者の個人被ばく線量データ(防衛省)
(11)UNSCEARからの質問に対する回答(防衛省)
(12)Measurement conditions of Whole-body counter(WBC)
(13)個人の甲状腺の被ばく線量データ
(14)甲状腺の被ばく線量測定の結果

<UNSCEARからの問い合わせと回答>
(15)Group D Request 3.01
(16)Group D Request 3.02
(17)Group D Request 3.04
(18)Group D Request 3.05
(19)Group D Request 3.06
(20)Group D Request 3.07
(21)Group D Request 3.08
(22)Group D Request 3.09
(23)Group D Request 3.11 【トータル254枚 開示を受けたのは5枚】
 ※データの行で不鮮明な先頭見出しは
  Employer/Age at end of April 2012/External Exposure(mSv) March 2011 to April 2012
  /Internal Exposure(mSv) inhale on March 2011 to April 2012
  /Internal Exposure(provisional)/Cumulative External Exposure(provisional)
  /Cumulative Internal Exposure/Total Exposure March 2011 to April 2012

(24)Group D Request 3.13
(25)Group D Request 3.14
(26)Group D Request 3.15
(27)Group D Request 3.16
(28)Group D Request 3.17
(29)Group D Request 3.18-19
(30)Group D Request 3.20
(31)Group D Request 3.21
(32)Group D Request 3.23
(33)Group D Request 3.24
(34)Group D Request 3.25
(35)Group D Request 3.26
(36)Group D Request 3.27-28
(37)Group D Request 3.29-33
(38)Group D Request 3.34
(39)Group D Request 3.36
(40)Group D Request 3.37
(41)Group D Request 3.38
(42)Group D Request 3.39
(43)Group D Request 3.40
(44)Group D Request 3.41
(45)Group D Request 3.43
(46)Group D Request 3.44
(47)Group D Request 3.45
(48)Group D Request 3.46

(49)Recent eatimation of source term to the environment from Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Station Unit 1 through Unit 3 2012.4.16
(50)事故対応者の個人被ばく線量データ(警察庁追加データ)
(51)事故対応者の個人被ばく線量データ(消防庁追加データ)
(52)Recent eatimation of source term to the environment from Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Station Unit 1 through Unit 3 2012.10.11
(53)Food Intake Survey(data21group)【トータル565枚 開示を受けたのは5枚】
(54)Food Intake Survey(data28group)【トータル443枚 開示を受けたのは5枚】
(55)作業者の個人被ばく線量データ(H2303~H2505)【トータル197枚 開示を受けたのは5枚】
 ※データの行で不鮮明な先頭見出しは
  区分変更による分割/生年月日/2012.4末現在/区分
  /外部 201103~201305/内部 201103~201305/201103~201305外部累積
  /201103~201305内部累積/201103~201305外部+内部累積

(56)外電(9月23日)への応え
(57)甲状腺がん発生率に関する回答
(58)計画的避難の進捗状況



開示請求 2013年10月1日付
開示決定 2014年3月5日付
決定者 原子力規制委員長
決定内容 一部開示



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