東京電力福島原子力発電所事故調査委員会の活動にかかる文書の管理・保存に関する要望

リリース
2012年7月29日

 2012年7月26日付で、衆参両院議、各政党あてに「東京電力福島原子力発電所事故調査委員会の活動にかかる文書の管理・保存に関する要望」を送付しました。要望の背景は以下の通りです。

  1. 国会事故調が報告書をまとめましたが、この事故調、衆参両院どちらにも属さず、一定期間後は消滅する組織であることから、報告書をまとめるために作成・取得されている文書の保管と、歴史文書としてどの範囲が将来残されるのかなど、明確なルールがありません。国会事故調文書取扱規程は設けられており、消滅後はどこかは未定ですが移管をすることは定められていますが、将来の歴史文書としての移管等についてまでは定められていません。
  2. 国会事故調は、会議を公開で行っていましたが、非公開での聞き取り、調査等を行っており、現時点では秘密約束での調査であっても、将来的には秘密の解除等による歴史的検証に委ねるべきと考えています。

そこで、国会事故調の文書が体系的に安定的に保管され、歴史文書としても保存されるよう要望をいたしました。

以上

 東京電力福島原子力発電所事故調査委員会の活動にかかる文書の管理・保存に関する要望(pdf)


2012年7月26日

 

衆議院議長 殿
参議院議長 殿
各政党  あて

 特定非営利活動法人情報公開クリアリグハウス

理事長 三木 由希子

東京電力福島原子力発電所事故調査委員会の活動にかかる文書の管理・保存に関する要望

 当会は、市民の知る権利の擁護と確立を目指して活動する特定非営利活動法人です。
福島原子力発電所の事故とこれまでの原子力政策についての調査・検証を行うため、国会において衆参両院を超えて東京電力福島第一原子力発電所事故調査委員会(以下、国会事故調)が独立性・中立性のもとに設置され、報告書が取りまとめが行われたことに敬意を表するものです。国会事故調の活動は、委員会の会議が原則公開で行われているなど、一定の情報公開を行いながら調査が行われたことを歓迎するものです。しかし一方で、その活動は公開の場の会議にとどまらず、非公開のヒアリングや資料の分析などの膨大な活動の積み重ねを経て、報告書に至っているところです。
当会は、市民の知る権利を擁護する立場から、国会事故調という憲政史上初めての取り組みについての詳細な活動の記録が、体系的にかつ長期的に残され、後世の歴史的検証に耐え、かつ、現在の情報公開のニーズにもこたえられるように保存・管理されるべきであると考えています。とりわけ、国会事故調は恒常的な組織ではなく、衆議院に事務局を置いているものの、衆参両院からも独立しているため、国会事故調の記録がどのように体系的にかつ長期的に保管され、歴史文書としての利用を進めていくことになるのか、憂慮をしているところです。
以上のことから、国会において、国会事故調の記録の管理・保存について、以下の通り要望いたします。

  1. 国会事故調は憲政史上初の取り組みであり、その活動の記録すべてが歴史的に保存するに値するものである。東京電力福島原子力発電所事故調査委員会事務局文書取扱規程によると、第32条で移管について「東京電力福島原子力発電所事故調査設置法が効力を失った後も引き続き保存すべきものと認める文書ファイルについて、適当と認める国会の他の機関と協議の上、移管するものとする」とされているが、すべての記録を「引き続き保存すべきもの」としてしかるべき機関に移管すること。
  2. 事故調に係る記録すべてについて、早急に体系的に管理を行い、公文書管理法に準じていわゆる「行政文書ファイル管理簿」に類するものを作成し、その公開を行うこと。
  3. 東京電力福島原子力発電所事故調査委員会事務局文書取扱規程第32条に定める移管は、設置法が失効した後の文書の移管について定めたものであるが、移管は公文書管理法が定める特定歴史公文書等(いわゆる歴史的文書)となるように取り扱うこと。
  4. 移管をする機関については、衆参両院でも差し支えはないものと考えられるが、参議院は現用文書としての保存期間経過後の歴史文書としての保存の仕組みが明らかではないが、衆議院は憲政記念館への移管を原則としているなどの違いがある。このような相違を踏まえて、歴史的文書としての管理・利用まで視野に入れた移管先の検討、さらには国立公文書館への歴史文書としての移管を検討されたい。
  5. 東京電力福島原子力発電所事故調査委員会事務局文書取扱規程第8章は秘密文書の取扱いについて定めている。国会事故調の活動の中で、秘密とする約束でヒアリングを行ったり、資料の提供を受けていることが思料されるが、これらの記録が秘密のまま廃棄等がされることになると、国会事故調の活動の全体像がわからなくなる。秘密とすることを条件としていたとしても、一定の年数を経てもなお、秘密にする合理性があるかどうかは別であり、一定期間後に秘密の指定を解除し、歴史的な検証に付することができるよう、秘密文書の取り扱いについてもルールないし仕組みを設けること。

 以上

◆連絡先
 特定非営利活動法人情報公開クリアリングハウス
 〒160-0008 東京都新宿区三栄町16-4 芝本マンション403
 TEL.03-5269-1846 FAX.03-5269-0944 携帯 080-3714-7257

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