2015年7月17日、福島原発事故情報公開アーカイブを公開しました。
http://www.archives311.org
7月17日は、このアーカイブの公開を記念したシンポジウムも開催します。ぜひ、ご参加ください。
このアーカイブは、原発事故に関連する公文書の「デジタル・アーカイブ」です。最大の特徴は、公開されていない情報を情報公開請求により入手していた公文書と、各行政機関や自治体のサイトに散在していて検索性の乏しい公表されている公文書を集めたアーカイブであるということです。
事故の収束、そして放射能の影響が長期に及ぶことは明らかです。福島原発事故に関する公文書が、誰でもアクセスでき、集約的にまとめたアーカイブをつくることが、明確に見通せない20年後、30年後でも、少しでも多く事故後に作られた公文書類にアクセスできる環境を作ることが、多くの人の力になることを期待して、このアーカイブをつくりました。
アーカイブでは、原発事故関連の情報を情報公開請求して公文書を入手されている皆様からの寄贈も受け付けています。また、このアーカイブの発展、維持のためのご支援もお願いしています。
公開したアーカイブの概要は以下の通りです。
【概要】
(1)収録
2011年3月の福島第一原子力発電所の事故に関連する公文書
(2)収録機関
内閣府、内閣官房、環境省、経済産業省(原子力安全・保安院)、原子力規制委員会、文部科学省、気象庁、復興庁、福島県、東京都、郡山市、放射線医学研究センターなど(公開当初)
(3)収集方法
情報公開制度に基づく公開請求、各行政機関のホームページ
(4)規模(公開当初)
約3000件、約6万ページ
(5)主な収録内容
- 政府・東電統合対策室(本部)の内部会議、福島第一原発とのテレビ会議の概要を記録したメモ(東電職員が作成した2011年4月の本部設置から終了する12月までの毎日)
- 政府・東電合同記者会見の資料、会見記録の概要
- 事故対応のために行われていた「特別プロジェクト」(内閣府原子力被災者支援担当室)の会議資料・議事概要
- 原子力安全・保安院の2011年3月13日~4月11日の会見概要
- 現地の原子力保安検査官報告書
- 環境省の保有している除染、放射性廃棄物関係の情報
- 環境省が行っている原子力災害調査等事業による各種委託調査の報告書等(2012~2014年度)
- 福島県立医大倫理委員会に提出された、福島県健康管理調査にかかわる研究計画、その他事故の影響に関連する研究計画
- 福島県立医大放射線医学健康管理センター内の各種専門委員会の資料・議事概要
- 福島県立医大放射線医学健康管理センターの事務局会議の資料・議事概要
- 県立医大役員会のもとにある健康管理調査実施本部の資料・議事概要
- 特定避難勧奨地点に関する情報
- 事故当初に東京都が国から提供を受けていた情報 など
現在、収集しているもののアーカイブに収録されていない公文書、行政機関等のサイトに掲載されている公文書の収集など、作業中のものが相当数あります。順次収録をしていきます。
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