住民の被ばく線量把握モデル事業報告書(平成25年度原子力災害影響調査等事業)

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 2013年度に環境省から公益財団法人原子力安全研究協会に委託されて実施された、「住民の被ばく線量把握モデル事業」の報告書が、情報公開請求により公開された。

 事業の目的は、福島県内外の住民を対象にした個人線量計を用いた外部被ばく線量測定によるデータ収集と解析により、住民の被ばくの把握、今後の線量把握の在り方についての検討を行うこと。今後、避難指示区域の解除による帰還などを念頭にも置かれている事業のようだ。

 この事業で調査の対象となったのは、以下の地域と人々。

 田村市…13名(避難指示区域解除準備区域の住民のうち、田村市より個人線量計の
        貸与を受けた方、老健施設職員等)
 伊達市…30名(主婦、建設業、会社員等)
 川俣町…5名(近畿大学、原安協職員)
 丸森町…29名(保健推進員等)

 使われている測定機種は、D-シャトル(千代田テクノル製)と、DOSE e nano(富士電機)の2種類。2種類とも使われたのは川俣町のみ。機器による測定データの収集だけでなく、「行動調査票」が簡易版と詳細版が作成され、それにより、行動記録も作成されている。

 報告書本文には、各市町における測定結果の平均線量などの報告はあるものの、データはもっぱら付録で示されており本文にはない。報告書本文は、「モデル事業」であるためか使用した機器や線量把握を実施するための今回実施した手法についての検証が中心。また、本事業については「技術検討会」が設けられ、その会議資料などに線量把握に関するデータがまとめられている。この技術検討会の資料は、本報告書の付録ではなく、環境省の職員がオブザーバー参加をしてるために環境省が保有していたものと思われる。付録によれば、当然のことではあるが建設作業員、除染作業員の個人線量が年間換算すると1ミリシーベルトを超える数値となっている。

 なお、技術検討会のメンバーは以下の通り。

 鈴木元(委員長、国際医療福祉大クリニック院長)
 高田真志(放医研緊急被ばく医療研究センター)
 宮崎真(福島県立医科大放射線健康管理学講座助手)
 百瀬琢磨(日本原子力研究開発機構東海研究開発センター)
 山西弘城(近畿大学原子力研究所教授)
 吉田浩子(東北大学大学院薬学研究科ラジオアイソトープ研究教育センター助手)

【情報公開文書】

 ○住民の被ばく線量把握モデル事業報告書
 ○住民の被ばく線量把握モデル事業報告書 付録
 ○住民の被ばく線量把握モデル事業 第1回技術検討会資料・議事概要
 ○住民の被ばく線量把握モデル事業 第2回技術検討会資料・議事概要
 ○住民の被ばく線量把握モデル事業 第3回技術検討会資料・議事概要



開示請求 2014年4月2日付
開示決定 2014年7月
決定者 環境大臣
決定内容 一部開示



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