非公開情報は記録しない議事録はもはや議事録とはいえない  閣議・閣僚懇談会の議事録作成に関する要望書




 閣議等の議事要旨の作成と公表が2014年度より行われることとなり、4月22日に4月1日開催の閣議の議事録が公表されました。しかし、閣議等の議事録に非公開情報が記録されないことがわかり、以下の要望書を提出しました。

 意見書PDF版はこちらから

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2014年4月24日


内閣総理大臣 安倍 晋三 様

非公開情報は記録しない議事録はもはや議事録とはいえない
閣議・閣僚懇談会の議事録作成に関する要望書


特定非営利活動法人情報公開クリアリングハウス


 当法人は、市民の知る権利の擁護と確立を目指して活動する特定非営利活動法人です。

 閣議・閣僚懇談会の議事録の公表がはじまり、閣議・閣僚懇談会の実態を踏まえた今後の政府における会議運営、意思決定過程についてより実質的な議論をしていく第一歩として、歓迎をするものです。当法人は、4月8日付で「意思決定過程の記録作成の徹底を求める要望書」を出し、閣議等の議事録のもととなるメモの取扱いなど、記録としての適正性、正当性を確保する手段を講じることなどを求めているところです。

 ところが、さらに以下のような問題があることがわかりました。

・ 閣議等の議事録には、公表時点で情報公開法第5条の定める不開示事由に該当する内容については記録しない取扱いであること
・ 公表される議事録以外に議事録は存在しないこと


 公文書管理法は、不開示情報であっても記録を作成し、記録によって政府の説明責任をまっとうすることを目的とし、第4条の文書の作成義務に関する規定では、意思決定過程を合理的に跡付け、検証できるように文書を作成することを求めています。そして、公文書管理法で管理される行政文書は、情報公開法の開示請求の対象となり、不開示情報に該当する場合は不開示決定が行われることになります。

 こうした枠組みにおいて忘れてはならないのは、公開できるか否かを問わずに行政文書が作成・保管されていなければ、公開を求める行政文書や情報が存在せず、記録を通じた説明責任や検証や評価がなされない事態となるということです。公開できる情報だけ記録をするという方法は、説明責任とは何かということを政府自身が良く理解していない証左であります。

 このような観点から、閣議等の議事録が、情報公開法第5条に規定する不開示事由に該当するものを記録しないのは、議事録として不完全であり、正当性を欠くものであり、もはや議事録は本来的な議事録とはいえないものです。議事録のもととなりうるメモの扱いも含めて、以下のことを要望いたします。

【要望】

1  閣議・閣僚懇談会の議事要旨のもととなるメモについて、現段階で廃棄・消去されないよう早急に保全をし、メモの保存・管理・公開のあり方について、ルール化し、それを公表してください

2 閣議等の議事録には、不開示情報も含めて閣議等の内容そのものを記録し、公表できる情報のみを記録することを改めてください

3 閣議等の議事録については、原則公表とし、不開示情報が記録された議事録については、不開示箇所を明らかにしたうえで当該箇所を削除するなどして公表し、不開示箇所の公開については、情報公開法に基づく開示請求を受けて、個別に判断をすることとしてください


以上


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